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2016-11-16

「コンビニ人間 」 を読んで、自分は「なに人間」なのかについて考えてしまった

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今年の芥川賞受賞作なので、読んでみました。
まさにコンビニ人間のお話でした。
古倉さんは完璧なマニュアルがあるコンビニでは「店員」になることができるが、マニュアルのない外の世界では、どうすれば普通の人間になれるのかわからない人だった。
古倉さんは、自分が普通ではない、社会の異物であることを自覚していました。
異物は排除される存在である。
古倉さんが唯一生きることができるコンビニから、いずれ自分が異物として排除されることを恐れます。
そして、ある大胆な行動にでます。
コンビニのバイトで知り合った35歳独身、社会と適応できないダメ男の白羽さんと同棲をします。お互いに恋愛感情はありません。そして、コンビニのアルバイトを辞めて、就職活動を始めます。
普通の人間になろうと行動するのです。
しかし、古倉さんには無理でした。古倉さんはコンビニのマニュアルがあり、コンビニの価値観の中でしか生きることができませんでした。
そんなお話です。
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この本を読んでいて、古倉さんはなんて変わり者なんだと思いました。
マニュアルがないと生きられないなんて、コンビニの価値観が全てだなんて、なんてかわいそうな人なんだろうって思ってました。
ですが、読み終えて数分後に気づいたんです。
みんな同じなんじゃないのかなと。
誰もが、マニュアル通りに生きようとしているし、そのコミュニティーだけでしか通用しないような、つまらない価値観に支配されているんじゃないかと。
それぞれの家庭には暗黙のマニュアルが存在します。他人からはどうでもいいようなことが、園過程の中ではものすごく大事なことだったりします。つまらない価値観なのに、それに気づかず暮らしています。
職場には職場の、ママ友仲間にはママ友仲間だけの、友達仲間には友達仲間だけの、SNSにはSNSだけの暗黙のマニュアルがあり、その中だけのつまらない価値観を大事にしています。
コンビニ店員にとって、から揚げ棒が130円から110円になる一大イベントで品切れをすることは絶対にいけないことであり、レジにお客さんを待たせることはあってはならないことであるように。
家庭の中では、夫婦げんかは一大イベントであり、子供が忘れ物をすることは絶対にいけないことです。
そんなのは、その世界だけの一大事であって、外から見たら大したことではありません。
わたしたちは、自分たちの住む小さな世界の中にだけに存在するマニュアルを必死に守り、その小さな世界でしか通用しない価値観に支配されてるのかもしれません。
「だから、今住んでる小さな世界から飛び出そう!」
とは、この小説では言っていません。
そこが、作者の村田さんのおもしろいところですね。
自分が生きられる世界で生きればいいんじゃないの。
無理して、外の世界に飛び出したって苦しいだけだよ。
小さなコミュニティーで、つまらない価値観を大事にしながら生きていくのも良いんじゃないの。
と、言われているような物語でした。
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コメント2件

  • 高橋智子 より:

    のんぴろです。村田さん、朝のボクらの時代ではなししているのを聞いてから、気になって気になって!読んでみたくなりました。

    • tuyoc より:

      のんぴろさん、コメントありがとうございます!

      ぜひ、読んでみてください。
      面白いですよ(^_^)

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